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「願いの標本」曲解説とか

半月たったし、だいたい欲しい人にもいきわたったかと思うので
自分で聞いて思い出しながらちょっくら解説でも書いてみる
つっても自分でやったとこしか解説できんけどね
ナガヲ君の音は向こうのブログで責め立てたら教えてくれんじゃねえかな

続き

 「透過」
去年の五月に前の日記で歌入れ前のを公開してたニカっぽい何か、ですね
歌ものでありながらサイン波を下のほうでモ゙ーモ゙ーいわせてみたかったってのと
半野喜弘みたいのがやってみたかった、ってとこでしょうか
下のサイン波は「シグナル」んときの反省点をふまえて、
若干歪ませて聞き取りやすくしてます

その他キックやクリック類は上拍を意識させないように、
かつ4/4なのに変拍子でも聞いてるような感じになるようにしてみた
本来そういうのってそれなりのツールをMaxとかで自作してやるんだと思うんだけど
JAVAもロクに理解できないBASIC野郎のオレには無理なので、
マウス片手にピアノロールのグリッドと睨めっこしながらやってました
つまり、やってること自体は手法とか考え方とか含めてドラムンとかと同じっていう
キックは前に使ったコンパクトエフェクターで作ったホワイトノイズを
BATTERYでエンベロープつけてEQで帯域せばめてコンプでアタックをつけてリバーブ
クリック類はコンピ3くらいからループ/ジャンプでも使ってるいつもの生ドラムの音をBATTERYで加工とかそんな感じ
その際のリバーブはCubase付属のRoomWorks
代用品としてはフリーのAmbienceがいいです
パラメータがほぼ同じ(つーか同じ人なんでは?)で
OS9にも対応してるのがミソ
フィルターをかけないでやると密度はあるのにすごく機械っぽいリバーブがかかるので
ザ・電子音リバーブにしたい場合はこれしかない

で、わけのわからんリズムが組みあがったところで
XVでROLAND門外不出のFXMをかけてエレピっぽくしたサイン波で白玉アルペジオ
これが鳴ってようやくリズムの頭がわかる、っていう構造

いきなり長くなった

 「兆し」
おととしの秋頃、最近、フレットレスがぶんぶん唸る曲やってないなあ
ということで作った
ドラムは案の定いつものヤツ
ハットにはフランジャーかなんかかけてる
全体のリズムは手動でハーフシャッフルのさらにもう半分くらい16分がハネるようにしてる
そうすると、ハネてるはずなんだけどかえって重く、粘って聞こえる
逆に「タタン」みたいなスネアは、一個目のほうを少し早めに鳴らしてやることで
次のスネアが重くなる

人間の耳ってのは面白いもので、今その音がどうだったかよりも
むしろ前の音(の記憶)と今の音との差を聞いてるんだよね
だから譜面上では手を加えたい音より手前の音をいじったほうが効果的なことが多い

前に出したヤツと違ってサビでピアノをギリギリ「聞こえない」とこまでフェーダー下げてる
そうすることで隙間ができてギターのフレーズがよく聞こえるようにしてみた
あと後半で前に没にした壁ギターも出してみた
ピアノってけっこう邪魔になるな
ベースは前のはFW410に直にぶっこんでたのを、BRICKに一度突っ込んでから録ってみたら、
えらい下のほうまでスムーズに録れた
BRICKスゲエよ
これなら殺れる

 「ループ」
先々月も書いたけど、大阪んときのはドラムにいつものサンプル使ってたのを
自分で叩いたサンプルに差し替えたので、
大阪んときの持ってる人は聞き比べてみるといいかもしれません
ちなみに、パターンは三本にわけて録ってます
最初にハットを数小節録って、それ聞きながらスネア録って、キック録って
みたいな
さらにそこで生まれたズレとかを極力利用してフィルインなんかを作ってます
マイクはMD-1b一本を頭の上からスネアを狙う感じで立てて、
ベリンガーの小さい卓をマイクプリにしてZOOMのMRS-8で録ってます

木琴は最初、近所の小学校にでも頼み込んで録らせてもらおうかと思ってたんだけど
そうすっとその後の録りでそれ以上後に引けなくなるのでやめよう、ということに
残念
まあ木琴はワリとよく使うし、その度に小学校いってちゃ大変だしな
しょうがないのでビット落とししてみたりして質感作ってます
ベースは普通に自分で弾いたらただのバンドになってしまうので
わりと簡素なシンセベースにしてみた

 「シンボル」
去年の年末くらいに作った曲
鬱とか神経痛とか頂点達して全然曲が作れない状態から、
抗不安薬と麻酔のコンボでぐっすり寝られるようになってから作った曲
この頃、スーパーカーが個人的なブームで
永尾君に手持ちのアルバム聞かせてもらったりしてた
とりあえず四つ打ちにしてMdaのエレピ立ち上げてりゃ曲作れるかな、
と思ってやってみたら以外にすんなりスランプ脱出
抗不安薬万歳!
人の心なんて薬物投与で変わる!
霊能者涙目!!

 「投影図」
今年六月くらい、ワリと切羽詰った状況だったので歌詞先で作ろうということになり
もらった歌詞で出てきたのがこれ
最初はあのリフはギターでやろうと思ってたんだけど、それじゃ普通にエモコアみたいになるんで
VOPM(VSTiの)でやってみたらすごくカッコよかったんでそのまま採用
VOPMいいわあ
チップチューンがどうこうとか以前に、インターフェースがすごく使いやすい
昔友達に初代DX7もらって使ってた頃に「6opもいらねえよなあ」とか思ってたんだが、
4opで十分だよやっぱ
後はレイヤーとかそういう方面でしか思いつかないなあ

ちなみにナガヲ君に渡してみたらあまり方向性がピンとこなかったみたいで、
なんだか古臭いトランスみたいになってて「あーゴメン」つってたので
無理やり切り刻んでNINみたくしてみた

 「刹那」
詞先でもらった時に、もうこれはおもちゃっぽい感じしかねえだろうなあ
と思った段階でもうリフは出来上がってた
ただそのリフを何で鳴らすかさんざん迷った(最初はストリングスとか)あげく、
最終的にMdaのエレピに落ち着いた
Mdaのエレピは良いです
少々音が硬いのがアレだけど
88PROのE.PIANO1とこのMdaのの中間くらいのってねえかなあ

で、ナガヲ君に渡したらペコポコな音まみれになってた
こんなアレンジ、オレはようやらん
スゲエなナガヲ君

 「空気の人」
たぶん、今年四月くらいの曲
最初、シグナルみたいな曲にしようとして、まったく同じ手法で始めたんだけど
メロつけた段階でやたら妄想が膨らんでどんどん曲が長くなり、
しょうがないのであべくん永尾君呼んで曲構成会議
八分くらいあったのをコンパクトにまとめて五分半にした
キックはかなり前にiMacとデモ版のVSTi(もう売ってないようなヤツ)カセットMTRで作ったキックと
当時レコードとかから切ってきてたキックをまとめて今のWin機に移して
七本くらい重ねて使ってる
スネアはYAMAHAのRX-8をオクターブ上で鳴らしてS3000XLのアナログ入力にノイズまみれのまま突っ込み
もっかいオクターブ落としてアナログでPCに突っ込んでBATTERYでエンベロープ加工
とかそんな感じ
かなりローファイで太いスネアになったと思う
でもメンドくさかった、RX-5欲しい(エンベロープが最初からいじれるらしい)
その後、キックと同じコンプに突っ込んで一体化

あとサイン波はやっぱりちょっとだけ個々で歪ませてます
まとめてから歪ませると思い切り変調された音が出てくるので
できれば個々にかけたい
フレーズ的には「シグナル」と同じで、
左右真ん中の三本の音が絶対にかぶらないように、
かつリズムもできるかぎりかぶらないようなのをまず二小節つくり、
それを三本を一本につないで六小節分になったのをそれぞれ二小節ずらしで鳴らす
といったところ
つまり同じフレーズが違うタイミングで三本鳴っている、というわけです
解析したい人は曲の最後んとこを切り取って左右分解してみるといいかもしれません

 「パラシュート」
六月後半の歌詞先の曲
「透過」とは違ったアプローチで、
低音サイン波が聞こえないままその存在だけがわかるようにしてみた
具体的には、ほかのもっとよく聞こえる音と一緒にリミッタにかけて
モジュレーションさせることで上の音がブルブル震えさせ、
そこに低音があることが確認できる、
といった感じ

チキチキいってるのはサイン波でピン、みたいな音作って逆回転しし、
各種スタートポイント修正やビット落としで作ってます

 「残滓」
歌詞先
七月入って気合で作った曲
VOPMとMdaのエレピ
オクターブ落としたキックとスネア
メロは最後の「強く~強く~」を最初に決めて、
残りはいかにそこにつなげるか、みたいな感じで作った
短いと投げっぱなしにはできないからね
三本勝負で、最初二本の流れをコンパクトにまとめて綺麗にスリーカウントをとる感じで

 「惑星から」
宮野さんとこ(Materia-Rhythm)とやったコラボ兼スプリット盤RUS_01の音ネタ曲として作った曲
ここ数年で一番よくできた曲だと思う
BATTLES目指して作ったのにどっからどう聞いてもシューゲとかそんな感じにしか聞こえない
どうやって作ったかとかいい感じで覚えてないんだよなあ
覚えてるのは、
途中までハーフミュートのギターとエレピだけで、ベースは後半やっと出てくる
みたいのとかかなあ
あとナガヲ君とここのギターいらねえ、いやこここそいらねえだろ、いやこっちにしろよ
みたいので一晩朝までやってたかなあ

一応、当時の日記丸ごと消したんでドラムのことも書いておくかな
近所のリハスタ借りて録ったんだけど、マイクはわりと特殊な立てかた
スタジオに置いてあったSM588SDXとかいう司会者用マイクを二本、
それをドラムから3mくらい離して、それぞれドラムの両脇の外を狙うように立て、
タム類、ハット以外の金物類は全部外して、
スネアにはタオルケットをかぶせてミュートしてます
録音はたしかMRS-8でクリック聞きながらナガヲ君のノーパソに録るとかいう感じだったと思う



こんなところかなあ
さてそろそろ来年に向けて始動するかな

コメント一覧

ken-sya 2008年09月02日(火)09時59分 編集・削除

今回は「ニューオーダーのライブに参加したビリー・コーガン(実話)」みたいな印象を受けた。
自分の知ってる範囲の語彙で申し訳ない。

佐藤氏 2008年09月03日(水)10時55分 編集・削除

エマーソン・レイク&パウエルとかってことか?
オレは言ってて意味がわかってないが

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