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- M3会場風景 -
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そんなスプリット盤の記念すべきお相手となったのは、長く、ほんとに長く、そしてしっかりと自分のサウンドの「芯」を持たれて作曲活動をされているMateria-Rhythmさんです。Materia-Rhythmさんのサウンドはノンビート、つまり明確なリズム表現は無く、音に次ぐ音が出てきては去り、鳴っては消え、時間の中を音が漂い、音に漂っている中に時間が流れているという様な空間をも支配する音の世界です。その音の質感は様々なものがあるのですが、一本ピシッと何か影を帯びたような儚い世界観があるのもまた特徴的です。面白いのは、曲の聴き始めと終わり頃では明らかに時間軸(時間の感覚)が変わっている(変えられている?)というところです。これは徐々に音が折り重なったり発音数をコントロールしていかれているその手法の賜物だと思うんだけど、とにかく彼の世界に引き込まれてしまう素晴らしい音の空間を作られています。
Materia-Rhythmさんのサウンドがそれだけ大きな存在なので、上述した方法で作業するにはやりがいがある事間違い無し!と言いたいところだったのですが、最初はなかなかそういう訳にもいきませんでした。まず最初に直面したのは、Materia-Rhythmさんの新しい曲を作っている様な作業になってしまっていっていた事です。もらったデータから気に入ったサウンドを編集し並べ変えてみたりするのですが、何日も何日もしっくりとくる所に出会えない日々が続きました。今思えば、浮遊感があり不安定なサウンドからループを摘出する時の感覚で大切なのは、潜在的にそのサウンドが背景にもなり得るもの(部分)で、且つ、繰り返している間のサウンドのキーがその後の世界を自然と想起させ得るものであるという事と、鳴って無い自分のビートが脳内でそのループしているサウンドとグルーヴできているポイントであるかどうかという事だったんだと思います。ほんとに良い勉強というか体験ができました。ループがドンッと決まれば、空色絵本の作業としては大体半分は終わったようなものです。佐藤氏と二人でこのループを聴きながら音と方向性を決めていきます。その先はいつもの作業で、自然とMateria-Rhythmさんのサウンドから取り入れたループが空色絵本のサウンドの一部として扱われていき、その後の作業を進めます。
そして今回忘れてはならないもう一つの重要な立て役者として、ジャケットの絵を制作してくれた ぷるにぃ
さんがいらっしゃいます。最初、僕の頭の中のイメージを、ある程度、そして結構適当な表現で伝えて、あとはお任せというカンジで作って頂いながら曲に専念していました。今思うと僕はなんて失礼なヤツなんだというカンジですが、ぷるにぃさんの腕を信用していた部分が大きかったからです。空色絵本で曲を作っていっている中で、今回一つのキーワードで「グランジ」というものが出てきて、軽く佐藤氏と盛り上がっていたりしたんだけど、これはあくまで僕らの中だけで、しかもそれは音楽表現、それもジャンルとしてもはや位置付けられているスタイルとしてのモノという意識だけだと思っていました。そんな中ぷるにぃさんのジャケ絵のサンプルを見せてもらった時にビタッと来たのは、「グランジ(grunge)」という単語が本来意味するところの「汚れた」というようなイメージにピッタリとハマるモノを提示してくれた事です。サウンドの側面から具体的に視覚サイドへの打ち合わせは何もしてないにもかかわらず、これだけドンピシャなビジュアルを提示してくれた事にちょっと鳥肌モノでした。さらに面白かったのは、Materia-Rhythmさんのブログの中で、その曲の制作を語られている中「2006/4/15」の文面でも、「グランジ」という言葉が何の打ち合わせもなく出てきている所に驚きを隠せませんでした。ほんとにびっくりです。ぷるにぃさんの具体的なジャケット制作手段のお話もしっかりと僕は聴かせてもらったんですが、これはCDを買って下さった皆さんのこのジャケット絵の見える角度が変わってしまう恐れがあるので、また今度という事にしたいと思います(笑)。
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